縫製工場ものづくり工房は幅広いアイテムに対応する縫製工場です

まえがき
私共は、縫製の仕事を始めてから35年になります。一生懸命に頑張るのですが中々収益が上がらず困っているときに、インターネットを使ってビジネスすると今までに無い新しい展開ができる事を知り、Web縫製工場「ものづくり工房」をスタートし早いもので5年が経過しました。

Web縫製工場はお客様から直接注文をいただく縫製工場ですからお客様の要求を受け止めて製品にする事が当たり前なのですが、当初お客様の要求を充分に理解できずに、悩み・苦労していた事を思い出します。しかし、これでもか、これでもかとお客様と根気比べをしながら我慢の結果、今ではお客様のお話が良くわかる様になりました。更に、ご提案もできるようになりました。「お客様の生の声が直接聞こえる」ところで仕事が出来ることがこんなにすばらしい事なんだと実感している今日この頃です。
これからも「お客様の感性を理解」することに集中し、「お客様と共に進める服づくり」を念頭に安心して直接ご注文をいただける縫製工場として更なるレベルアップをして行きます。

納期のからくり

パーツ数、十数点の服、50着を縫製するのに要する期間はと言うと縫製に3日間程と準備作業から資材調達等に要する期間が2日間、合わせて5日間程になります。
しかし、現実はこれが超特急で10日間、普通に1ヶ月というところが一般的です。
何故、こんなに掛かるの?と疑問が湧いてきます。

表向きの理由はこうです。
@ 受注から生産開始までの間にパターンの作成、生産資材、生産設備等の準備期間が必要となります。
A 購入資材の調達の期間が必要となります。
B 工場の効率を考慮すると生産計画で順番待ちが発生します。

次はちょっと言いにくい理由です。
C 資材の納期、支給品の投入が遅れることがあります。
D 資材不良が発生することがあります。
E 前生産からの生産遅れが押してくることがあります。
F 負荷の変動に対応できないことがあります。
G 縫製不良品が発生したときの補充生産(1枚流し)に時間が掛かります。
H 縫製期間の余裕を見ます。

これらを総合的に加味して更に、お客様にご迷惑の掛からない様に余裕を持った納期の回答をしております。

◆ここからが裏事情!

納期はどうにもならないのか!の問いに正直に答えると「何とかなる!」場合が多いのです。
(ほんとの事を言っていいのかなァ)

  1. 資材の手配〜調達期間を超短納期対応する

  2. 担当者が資材の発注から納品まで特別管理をし、調達期間を半分程にする事ができます。

  3. 工場の生産計画を変更し、割込み生産を実施する。

  4. 割込み生産は工場の生産効率が落ちることから余程のことが無い限り実施は難しいのですが時折これを断行することがあります。

  5. 縫製ミスが発生しないようにする

  6. 工程管理者が徹底的に管理フォローを実施し、縫製ミスの発生を食い止める努力をします。
上記の努力を積み重ねれば、納期の短縮は可能です!・・・・が、これを実施するためにはかなりのコストが発生することをご理解ください。その上でご相談いただければ私共は全力でこれに取組みます。これまでに特別納期の事例は多数あります。

生産ロット数とコストの関係

「発注ロット数は少なく」、「発注価格は安く」多くのお客様からの強い要望がございます。
私共はこのご要望にできる限り近づけるべく努力を行っております。
具体的には資材の購入価格は極限まで切り下げています。また、工程管理を徹底し生産コストの低減に努めています。
更に、お客様との直接受発注による流通コストの大幅低減を実現しております。
しかし、現実はコストに関するお客様の思いと、私共の思いのギャップが中々埋まらず、受注に至らない残念な結果になる事もあります。

では、コストの算出はどのようにしているのか見てみましょう。

図1はトータル金額で見た場合です。数量が少ないとなぜ高いのか?それがこの図です。
1枚作るにも1,000枚作るにも、必ず発生する固定費があります。パターン代や資材発注、生産準備に要する費用がそうです。例えば縫製する前に糸を替える、ミシンの設定をするなどの準備もこれにあたります。

数量が少なければ単価が高いことはよく知られていますが、実はあるところでコストの低減が緩やかになります。 「数量は少なく、単価は安く」をご希望であれば、これらのちょうどよいバランスが取れた狙い目ポイントを見つけることが重要です。
当工房ではこれらのバランスのご相談も承っております。どうぞお気軽にご相談下さい。

田舎の縫製工場だからのメリットとデメリット

Q:遠く離れた縫製工場に直接、仕事を出せますか?
A:多くの方は「NO!」ではないでしょうか。

それには幾つかの理由があるからだと思います。
<デメリット>
@ 自分の思い(感性)が上手く伝わらないのでは?
A 打合せが上手くできないのでは?(会って話せばすぐ解るのに)
B 途中工程での確認ができないのでは?

<メリット>
@ 製作コストが安くできる。
先般、ハンバーガーのマクドナルドが地域による価格設定を行うと打ち出しました。
店舗の立地による費用(地価、店舗費、人件費)の差がある訳ですから商品価格差があっても良いはずですね。
縫製工場にも当然、工場運営費や人件費に地域差はあります。
そうです、田舎の工場の方が縫製賃は安いのです。
A 縫製作業は一部で高度な技能を要求されるところもありますが、概ね単純作業だと言えます。単純作業なのに自動化が進んでいません。それは縫製は手作業でないと出来ないところが多いからなのです。そして孤独で忍耐の仕事だと言えます。このような作業は田舎の方が向いていると思いませんか。
B 打合せをメール・電話・FAXで行えば出向かなくて良いので時間の節約ができます。
C 途中工程の確認を含めて現品の確認は宅急便で物を移動した方が人が動くより効率が良いはずです。
D 東京−「ものづくり工房」は1時間のフライトです。こちらの方が時間の節約になる場合が多いのです。

縫製工場の選び方

縫製工場もいろいろあります。誰でも自社の不得手な所は言いたくないものです。
得意分野をしっかりアピールして来るのが一般的です。

次のチェックポイントを納得の行くまで確認しましょう。
@ 何が縫えるか。
A 縫製だけの対応ですか、パターンから資材調達、2次加工から縫製までのトータルでの一貫生産対応ですか。
B 生産数量と縫製代のバランスはどうか。
C 縫製代と品質レベルのバランスはどうか。
D 納期はどうか、納期は守るか。
E 生産実績はどうか。

これらは発注前の問い合せ〜見積り時の仕様打合せ等で縫製工場とのやり取りの中で工場の対応をよく注意して見ると良し悪しは判ってきます。
口先だけの約束は後々問題を起こす基です。ポイントは書面、メールなどで記録を残すことができないところは要注意ですね。
◇実は縫製工場の方でも同じ目でお客様を見ているのですよ。

縫製工場との上手な付き合い方

服づくりはデザイナーと作り手が互いに思いを交感し、服のイメージを共有できた時に高感度服が出来上がります。
良い服が出来上がることはデザイナーも作り手も共通の目標ですが、出来上がるまでの過程ではそれぞれ考えも、行動も別々のことが多いのです。
これを共通のものにするためには互いに服づくりへの熱い思いを意識して行動しなければなりません。

   私共、縫製工場から見たBESTパートナー様は次の様に考えています。

  1. 長い付き合いができるオーナー様

  2. 初めての取引きであってもお客様のご要望を最大限取り込む努力は致しますが、本当のところ100%お客様の思いが伝わってくるとは限りません。
    出来上がった時の評価、販売シーンでの評価を次の生産に折り込みながらレベルアップを図ることにエネルギーを費やす努力を惜しまないオーナー様を私達は高く評価します。

  3. オーナー様がやりたいことを詳しく、確実に伝える

  4. 人の思いは中々伝わりにくいものです。服づくりへの強い気持ちを縫製工場にぶつけなければなりません。
    服づくりには押さえておかなければならないいくつかの重要な要素、ポイントがあります。服のバージョンをどの辺に設定するのか、コストと品質をどうバランスさせるか、納期の設定をいつにするか等があります。これらをオーナー様と縫製工場の共通のプロジェクトとしてリーダーシップを発揮されるオーナー様を私達は高く評価します。

  5. 共に創り上げる想いを共有する

  6. 縫製工場では生産ラインが停止する事を最も嫌います。それは1分、1秒を競って加工費を上げているからです。
    従って、お客様がご準備する資材の納期が遅れる、生産数量が変更になる、製作仕様が変更になる等が発生すると生産工程が乱れて一気に赤字になってしまうのです。 こんなことまで考えてしっかりとしたオーダーを出していただけるオーナー様を私達は高く評価します。